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きそおんたけのはなし
木曾御岳の話
木暮 理太郎
「日本山岳会会報」1933(昭和8)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,366 字 · 15 页
御岳講では御神符ということをいいます。それは頂上に一の池、二の池、三の池、四の池、五の池というて五の池があるのです。もっとも一の池には水のあることは稀で、四の池は水は流れているが池にはなっていません。是等の池の水に半紙を浸してそれを乾かして貯え置き、病人があると夫を小さく切って汲みたての清水に入れて飲ませる。それが薬になる。とにかく御神符は奥の池の水に浸したもの程利き目が著しい。二の池よりは三の池、三の池よりは四の池、四の池よりは五の池の方がいいのだそうです。後には池の水を竹筒や瓶に入れて持ち返る人があるようになりました。ところが三の池から奥へは余程行を積んだ先達でないと行かれない。たいがい三の池でお終いです。二の池では余り近いし三の池なら丁度よい。四の池となると恐ろしくて近寄る人は殆んどない。
三度目の登山の時でしたか二の池の小屋の主人が、昨日東京から来た人でこの池で泳いだ者がある、勿体ないことをしたものだ、よく罰が当らないと話したことを覚えている。後でその話を梅沢君にしたところがその当人が梅沢君だったのには驚いた。梅沢君が早く亡くなられたのは其の所為かも知れぬ、といったら同君は地下で「何を馬鹿な」