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ほんとうのあいきょうということ

本当の愛嬌ということ

宮本 百合子

「民報」1947(昭和22)年7月5日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,294 字 · 3 页

青空文庫

しかし孤独な生活に苦しみ愛情に飢えている若い娘はうす気味悪く思った自然の気持ちをまぎらされて甘言にひっかかります。

今日の新聞を見ると、昭和十二年から十六年十二月七日までの言論界に於ける戦争責任追究の記事があります。今日東京裁判その他で日本が中国その他にしかけた戦争は侵略のための戦争であり、ファシズムの戦争であったことをすべての人は知っています。日本中の婦人は赤紙一枚で自分たちの平和をうちこわし運命をかえてしまったものが、そういう性質の戦争を強引に行った権力であったことを知りました。今日すべての婦人が求めているのは平和と生活の安定だと思います。あの戦争の間、戦争後の今日いわれているような本質をあきらかにして戦争に反対していた人々はどういう人でしたろう。政府の役人でしたでしょうか、官邸におさまっているえらい人でしたでしょうか。そうではありませんでした。社会主義者、共産主義者といわれて言論の自由をうばわれ牢屋にいれられていた人々です。本気で戦争に反対し、つまり私たちの婦人の幸福を守ろうとしてたたかったのが主として共産主義者であり、共産党であったということは、とくに女にとって忘れられないことだと思います。