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とうようぶんかしにおけるぶっきょうのちい
東洋文化史における仏教の地位
高楠 順次郎
外務省文化事業部に於ける講演、1930(昭和5)年2月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,830 字 · 69 页
文化事業もいろいろに出来ました。日仏文化事業も、仏教字典を編纂する。日獨文化事業も、大乗仏教に東西の融合点を見いださんとしている。日米文化学会も仏教美術に中心を置いている。何れも皆仏教を主眼としている。対支文化事業の方面もすでに仏教方面に大なる努力を払っていただいたのであるが、尚一層有意義にこの方面への進出を願いたい。仏教研究者はシナにもよほど増加したようであります。研究者の連絡を図るということが大切であるのは申すまでもないが、殊に同文同調の国風として進むために、意義深い仏教研究に資する事業を助勢するということは、時代に最も適した施設と考えるのであります。
西洋の人が日本の大乗仏教を重んずるとシナの方面にもよほど影響がある。西洋の学者の日本に対する態度を見て初めてシナ学者はわれわれと対坐して研究の態度で交際するのでありますが、そうでないと日本を教え子の如くに考える習慣がなかなか取れないのであります。全体で漢文の研究はシナ人に一歩譲るような感じがしますが、仏教の教義問題では一日の長を誇ることが出来るのである。それには仏教を正式に研究した人でなければ分らないのであります。