轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かきのきのあるいえ
柿の木のある家
壺井 栄
「柿の木のある家」山の木書店、1949(昭和24)年4月20日<br>「海のたましひ」大日本雄辯會講談社、1944(昭和19)年6月14日
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 15,460 字 · 32 页
その柿のあたりと何か関係でもあるように、ひでりがつづき、暑い夏の間に何十日も雨がふりませんでした。どこの家でも井戸水がかれはじめ、村の人は大そう困りました。畠の作りものはがらがらになり、草も枯れるほどの暑さです。その中で柿の木だけが元気よく、秋が近づくにつれてだんだんみごとになりました。それでも雨はまだふりません。村の人たちはより合って、大きな井戸をほる相談をしました。水すじのよいところをえらんで、井戸は村の三か所にほりました。洋一の家の裏の空地にも、その大きな井戸はほられたのです。こののちひでりがあっても困らないようにと、おじいさんの意見で井戸は大きく、ふかく掘りました。みかん掘りといわれる通り、みかんのような形に中がひろがっている井戸です。運よく水筋にあたったとみえて、三つの井戸のうちで洋一のうちのが一ばんよく水が出ました。井戸は深いけれど、いくら汲みあげても次の日にはまんまんとたまっているのです。みんな大よろこびです。
「これで、のみ水の心配だけはなくなりましたぞ。」
おじいさんはわがことのようによろこんで、水をくみにくる村の人たちにじまんしました。