轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
橘外男『橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇』。同一底本的分册已合并为一书。收入:生不動、逗子物語、仁王門、蒲団、亡霊怪猫屋敷。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 198,400 字 · 387 页
左近将監の母親は、すでに七十八歳にもなっていられる老人ですから、ふだんはそうたくさん食事をめしあがるほうではなかったのです。たった一膳のご飯さえ、いやいやめしあがるかたが、なんとこのごろの食事のすすみかたというものは! 三度三度のご飯は老人にも似合わずおかわりをかさねて、一度に三杯ぐらいはかならずめしあがられます。そしてつけたおかずはあまさずにお皿をなめたようにきれいにめしあがられます。
ずいぶんご隠居さまは、このごろはおいしそうにお食事をなさると、内々舌をまいていましたが、そのうちにふと気のついたのは、ご隠居さまが、このごろは妙なお食事をなされることだったのです。それは、はじめのうちはご飯とおかずをべつべつにめしあがっていられますが、やがてめんどうくさそうにご飯の中へおつけでもお魚でもみんなブチまぜて、おあがりになることだったのです。あっけにとられてとうとうお里はあるとき、口にだしたことがあるのです。
「ご隠居さま……たいへんめずらしいめしあがりかたをなさいます。そういうめしあがりかたをなさいまして、よくおなまぐさくございませんね」
とお里はべつだん悪気もなく、ただびっくりしたあまり、笑いながらうかがってみたにすぎませんが、そのとき、ジロリとお里をごらんになったご隠居さまの目の底光りしてこわいこと、こわい