轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光利一『欧洲紀行』。同一底本的分册已合并为一书。收入:欧洲紀行、静安寺の碑文、北京と巴里(覚書)、我等と日本、スフィンクス(覚書)。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,107 字 · 241 页
がある。しかし、近ごろの作家はモチーヴが生じてテーマが構想されるのであって、テーマにモチーヴが造られるのではない。ここにもリアリズムに対する見解の相違が明かに感じられる。菊池寛氏はテーマがなければ小説が書けぬと主張したことは、今なお有名な文学上の事実であるが、全く志賀氏とは反対のこの事件は、我国の文学にとっては重要な対立をなすものだと思う。この対立の結果は、「菊池寛の文学は、功より罪が多い」という志賀氏の攻撃となって最近に現れたのであるが、しかし果してそうであろうか。テーマは各作家の世界像というモチーヴから生じることは前に述べたが、近代作家とは限らず本来作家のモチーヴの中には、すでにテーマそのものが存在しているものと思う。モチーヴすなわちテーマと解するリアリズムであってこそ、客観するというリアリズムの精神の特長も出る。運筆の途上、一字一句にテーマの全体は何らかの形で現れ、またそれを意識しなければ、仕事の進行という発展は不可能であるが、この発展の過程に於ては、作家の頭の中では見て来た世界の記憶が、見て来たままには出ず、記憶の背景となって歴史を潜ませて現れる。