轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おうべいりょうりとにほん
欧米料理と日本
北大路 魯山人
「芸術新潮」1954(昭和29)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,416 字 · 3 页
今までの国外にのみ心酔する輩は、多く日本を知らない。体当たりの経験の乏しいために、日本の料理の神髄を知らない。スープはできても、みそ汁はできない。パンの良否は分っても、飯のうまさはわかっていない。これが今の日本人であろう。わたしは日本人に、日本の食べ物に目を開かせ、日本の持つよさを理解してもらいたい一念からヨーロッパに食行脚するのだともいえる。もとより欧米料理を正しく理解し、誤って買い被りのないよう、毛嫌いして本質を見失うことのないよう、わたしの口で直接テストしたところ、わたしの目で見たところをいずれは披露したいと思っている。
食べ物というものは、人間の体を作る餌であり、心にもひびき、おおらかにもなり、貧しさをも作る原動力として生きるからである。
日本料理の場合は、あり難いもので、材料は数知れないまでに豊富、その美味はいわゆる山海に満ちている。どう工夫しなくても、まず目が喜ぶ。鼻も口も楽しみきる。日本は食べ物に恵まれている。日本の魚介、こんなものが仏・伊にあるであろうか。これをじかに自分の目でテストし、吟味しに出かけるのである。わたしの渡欧の楽しみはこの一点にあるといいたい。