轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はぐるま

歯車

芥川 竜之介

去参加婚礼的路上,听说有个穿雨衣的幽灵常出没。偏偏在车站真遇到一个穿雨衣的男人,是巧合还是撞鬼了?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,267 字 · 52 页

青空文庫

新聞紙上の日本なるものはのべつ大地震や大洪水があるから」

するとレエン・コオトを着た男が一人僕等の向うへ来て腰をおろした。僕はちょっと無気味になり、何か前に聞いた幽霊の話をT君に話したい心もちを感じた。が、T君はその前に杖の柄をくるりと左へ向け、顔は前を向いたまま、小声に僕に話しかけた。

「あすこに女が一人いるだろう? 鼠色の毛糸のショオルをした、……」

「あの西洋髪に結った女か?」

「うん、風呂敷包みを抱えている女さ。あいつはこの夏は軽井沢にいたよ。ちょっと洒落れた洋装などをしてね」

しかし彼女は誰の目にも見すぼらしいなりをしているのに違いなかった。僕はT君と話しながら、そっと彼女を眺めていた。彼女はどこか眉の間に気違いらしい感じのする顔をしていた。しかもその又風呂敷包みの中から豹に似た海綿をはみ出させていた。

「軽井沢にいた時には若い亜米利加人と踊ったりしていたっけ。モダアン……何と云うやつかね」

レエン・コオトを着た男は僕のT君と別れる時にはいつかそこにいなくなっていた。僕は省線電車の或停車場からやはり鞄をぶら下げたまま、或ホテルへ歩いて行った。往来の両側に立っているのは大抵大きいビルディングだった。