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はは

母

太宰 治

疏散在津轻时,一个复员青年来聊地方文化。本想随便答答,没想到后来发生了像哀话一样离奇的事。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,223 字 · 15 页

青空文庫

多少遠慮し合っている事などを知った。

「日本の宿屋は、いいなあ。」と男。

「どうして?」

「しずかですから。」

「でも、波の音が、うるさいでしょう?」

「波の音には、なれています。自分の生れた村では、もっともっと波の音が高く聞えます。」

「お父さん、お母さん、待っているでしょうね。」

「お父さんは、ないんです。死んだのです。」

「お母さんだけ?」

「そうです。」

「お母さんは、いくつ?」と軽くたずねた。

「三十八です。」

私は暗闇の中で、ぱちりと眼をひらいてしまった。あの男が、はたち前後だとすると、その母のとしは、そりゃそうかも知れぬ、その筈だ、不思議は無い、とは思ったものの、しかし、三十八は隣室の私にとっても、ショックであった。

「…………」

とでも書かなければならぬように、果して女は黙ってしまった。はっと息を呑んだ女の、そのかすかな気配が、闇をとおして隣室の私の呼吸にぴたりと合った感じがした。無理もない、あの女は三十八か、九であろう。

三十八と聞いて、息を呑んだのは、女中と、それから隣室の好色の先生だけで、若い帰還兵は、なんにも気づかぬ。

「あなたは、さっき、指にやけどしたとか言っていたけど、どうですか、まだ、いたみますか。