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みんげいとはなにか
民藝とは何か
柳 宗悦
柳宗悦『民藝とは何か』。同一底本的分册已合并为一书。收入:民芸とは何か、日本民芸館について、美の国と民芸、民芸の性質。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 52,596 字 · 108 页
そうして彼の驚くべき才能がよくその真髄を捕え得たからと云わねばならないのです。彼が見、愛し、摸したのは支那の民器で、当時の貿易品たる安ものでした。もし穎川がこれに代るにあの華美な官窯の五彩を摸していたら、私は彼を愛する何等の因縁をも持つことなく終ったでしょう。あの光悦が捕えたいと腐心したのも、南方朝鮮の下手な茶碗に潜む美でした。あの木米が、鋭くねらった煎茶茶碗の美も、明清の下手な蒔絵に宿る風格でした。
これを想い彼を想うと、「民藝の美」と「工藝の美」とは、ほとんど同意義になってくるのです。美しい「上手物」に限り、その所産心が民藝品と同じであるとは何を語っているか。あの個人的天才すら下手の美を追い求めたとは何を語っているか。工藝の美の焦点が民藝品の中に発見されてくるのです。私達は民藝への理解なくして、正当に工藝を理解することはできないのです。ここに民器の世界を「民藝」と呼ぶなら、民藝を理解することと、工藝を理解することとには密接な関係が生じます。このことは実に新しく提出せられる公理なのです。私達は美しい「上手物」を民藝の心から説明することはできます。