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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本綺堂『江戸情話集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:籠釣瓶、箕輪心中、両国の秋、心中浪華の春雨、鳥辺山心中。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 203,779 字 · 407 页
と、親方は泣いて六三郎の死骸を引き取ろうとしたが、時の法律によって直ぐに引き取ることを許されなかった。心中したお園と六三郎との死骸は、千日寺のうしろにある俗に灰山という所に三日のあいださらされた。罪ある父の首を梟された場所を去らずに、その子は恋の亡骸を晒したのであった。
三日の後に六三郎の死骸は親方に引き渡された。お園は身寄りもないので主人に引き渡された。
お園と六三郎とが心中した日に、神崎では御駕籠の十右衛門という者が大勢の馬士を斬った。新しい材料はそれからそれへと殖えて来るので、浄瑠璃の作者もその取捨に苦しんだが、豊竹座ではお園六三郎と、かしくと、十右衛門と、その三つの事件を一つに組み合わせて、八重霞浪華浜荻という新浄瑠璃をその月の二十六日から興行することになった。
お園と六三郎との名はとうとう浄瑠璃に唄われてしまった。しかし近松の時代と違って、事実を有りのままに仕組むということは遠慮しなければならないような習わしになっていたので、大工の六三郎は武士に作り替えられて、大和の浪人小柴六三郎という名を番附にしるされた。