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ちゅうもんのおおいりょうりてん
注文の多い料理店
宮沢賢治『注文の多い料理店』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『注文の多い料理店』序、注文の多い料理店、さるのこしかけ、茨海小学校、どんぐりと山猫、狼森と笊森、盗森、烏の北斗七星、月夜のでんしんばしら、水仙月の四日、山男の四月、かしわばやしの夜、鹿踊りのはじまり、雪渡り、気のいい火山弾、土神ときつね、楢ノ木大学士の野宿。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 106,269 字 · 223 页
いいか。わかったか。八番。」
八番の小猿が云いました。
「判りました。」
「よろしい。」大将は云いながら三歩ばかり後ろに退いて、だしぬけに号令をかけました。
「突貫」
楢夫は愕いてしまいました。こんな乱暴な演習は、今まで見たこともありません。それ所ではなく、小猿がみんな歯をむいて楢夫に走って来て、みんな小さな綱を出して、すばやくきりきり身体中を縛ってしまいました。楢夫は余程撲ってやろうと思いましたが、あんまりみんな小さいので、じつと我慢をして居ました。
みんなは縛ってしまうと、互に手をとりあって、きゃっきゃっと笑いました。
大将が、向うで、腹をかかえて笑いながら、剣をかざして、
「胴上げい、用意っ。」といいました。
楢夫は、草の上に倒れながら、横目で見ていますと、小猿は向うで、みんな六疋位ずつ、高い高い肩車をこしらえて、塔のようになり、それがあっちからもこっちからも集って、とうとう小猿の林のようなものができてしまいました。
それが、ずんずん、楢夫に進んで来て、沢山の手を出し、楢夫を上に引っ張りあげました。
楢夫は呆れて、小猿の列の上で、大将を見ていました。