轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

うみのほとり

海のほとり

芥川 竜之介

两个大男孩窝在海边旅馆,闲聊看书打瞌睡,梦里有人深夜敲门。现实和梦境混在一起,暧昧又慵懒的夏日故事。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,015 字 · 13 页

青空文庫

」

「意識していたって好いじゃないか。」

「いや、どうも少し癪だね。」

彼等は手をつないだまま、もう浅瀬へはいっていた。浪は彼等の足もとへ絶えず水吹きを打ち上げに来た。彼等は濡れるのを惧れるようにそのたびにきっと飛び上った。こう言う彼等の戯れはこの寂しい残暑の渚と不調和に感ずるほど花やかに見えた。それは実際人間よりも蝶の美しさに近いものだった。僕等は風の運んで来る彼等の笑い声を聞きながら、しばらくまた渚から遠ざかる彼等の姿を眺めていた。

「感心に中々勇敢だな。」

「まだ背は立っている。」

「もう――いや、まだ立っているな。」

彼等はとうに手をつながず、別々に沖へ進んでいた。彼等の一人は、――真紅の海水着を着た少女は特にずんずん進んでいた。と思うと乳ほどの水の中に立ち、もう一人の少女を招きながら、何か甲高い声をあげた。その顔は大きい海水帽のうちに遠目にも活き活きと笑っていた。

「水母かな?」

「水母かも知れない。」

しかし彼等は前後したまま、さらに沖へ出て行くのだった。

僕等は二人の少女の姿が海水帽ばかりになったのを見、やっと砂の上の腰を起した。それから余り話もせず、(腹も減っていたのに違いなかった。