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かせいたんけん

火星探険

海野 十三

「サイエンス」1945(昭和20)年12月~1946(昭和21)年11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 77,522 字 · 155 页

青空文庫

だからどっちかだと予言すれば、半分はあたるはずである。占いなんてそんなものだと河合は軽蔑していた。

二人はその夜始めて道傍の林の中にキャンプを張って夢を結ぶことになった。それは非常にうれしいことだったので、食事がすみ、寝床ができても、二人はなかなか睡れなかった。そこで焚火をして玉蜀黍を焼いてたべたり、仲間から貰ったたくさんの餞別品をとりだして喜んだり笑ったりした。

その餞別品の中から二つ三つ奇抜なものを紹介すると、トミーという少年は、おじいさんの老眼鏡のレンズを利用して手製した不恰好なカメラを贈ってくれた。そしてもしアリゾナに、鳥の羽根を頭にさしたインディアンがいたら、ぜひ一枚その写真を撮ってきてくれと注文してあった。皆注文がつけてあるのが多く、サリーは縫針を十本ほど呉れて、もしこの縫針が余ったら、標本になる珍らしい蝶々をとってこれで背中をさしとおして持って帰ってちょうだいなと注文がしてあり、またジョン公は、扉のハンドルを呉れて、もし途中でギャングが出たら、これを背中に押しつけて「手をあげろ」といえば相手は降参するよ、そして降参したら、そのギャングの持っているピストルを貰ってきてくれと、ずいぶん勝手な注文が書いてあった。