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かせいたんけん
火星探険
海野 十三
「サイエンス」1945(昭和20)年12月~1946(昭和21)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 77,522 字 · 155 页
すると博士は一体どこに寝たらいいんだろう。またどこにお墓をもったらいいんだろうか。その予言のとおりなら、博士はどうすることもできないじゃないか」
と、山木はいう。彼はこのところ張の予言に大変興味をわかせているのだ。
「さあ、どういうことになるか、僕にはわからないね」
ネッドも首を左右に振る。
「博士は心臓を凍らせて五千年も立ちん坊をしていなければならないのだって。いよいよ気の毒な博士だ。しかしなぜ、そんなに永い間立ちん坊をするんだろう。ねえ、張君」
「僕がなにを知るものかね」と張は強くかぶりを振った。
「おやおや、御本尊がしらないんじゃ、誰にもわかるはずがない」
「その時がくれば何もかもわかるんだろう。時はすべてを解決するというからね」
黙っていた河合二郎が、そういった。
探険決意
人工重力装置が働きだしたので、宇宙艇の中でのパイナップルの一片が空中を泳いだり、コーヒーが人を追駆けたりするさわぎはなくなった。
人工重力装置というのは、この宇宙艇の中に特別に重力の場を人間の力で作る器械であった。この器械が働きだすと、すべてのものは地上におけると同じようにどっしり落着いた。