轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はちゅうかんじけん

爬虫館事件

海野 十三

「新青年」1932(昭和7)年10月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,914 字 · 38 页

青空文庫

私は園長から相当の責任を持って爬虫類を預っているのですから、拒絶する権利があります。尤も他を求めて、どうにも解決の鍵が見つからぬときは開けもしましょうが、それにはちょっと準備が入ります。この爬虫たちを、元居た暖室の方へ移すのですが、それにはあの室を充分なところまで温め、湿度を整えてやらねばならんのです」

「弱ったな」帆村は苦い顔をした。「一体何時間あったら、別室の準備ができるのです」

「まア五時間か六時間でしょうね」

「そりゃ大変だ。じゃ私も暫く考えてみましょう」と帆村は断乎として云った。「その間に別の部屋を検べて来ましょう。西郷さん、調餌室というのを案内して下さい」

4

帆村は爬虫館の外へ出ると、チェリーに火を点けて、うまそうに吸った。

彼の観察したところでは、若し鴨田に嫌疑をかけるならば、鴨田は何かの原因で、河内園長を爬虫館に引摺りこみ、これを殺害して裸体に剥ぐと、手術台の上でバラバラに截断し、彼が飼育している蟒に一部分喰わしてしまったのであろう。真逆バラバラにしたとは気が付かなかったので、捜索隊も蟒の腹を見るには見たが、人間を頭から呑んでいる程の膨れた腹をした蟒が居なかったので、それで安心していたものと思う。