轻松读懂日语经典作品
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かわ
牛をつないだ椿の木
新美南吉『牛をつないだ椿の木』。同一底本的分册已合并为一书。收入:川、張紅倫、久助君の話、正坊とクロ、嘘、病む子の祭、うた時計、和太郎さんと牛、屁。
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 75,647 字 · 155 页
久助君の番がきた。うけとってみると、黄色なつるつるの美しいゾウゲである。どびんのふたのように、一方がくぼんでいる。そして、くぼんだところのまん中に、小さいへそみたいなものがとび出ている。そのへそを、うまく耳のあなにはめこんできくのだそうである。
「うーう」と、モートルのうなっているみたいな音が、はじめきこえた。その「うーう」のなかに、マンドリンの音がまじってやしないかと、一心ふらんにきいていると、なるほどかすかに、ピンピンペンペンというような音がきこえるような気がする。
「うん、きこえるきこえる」
と久助君はいって、つぎのものにわたしたのであった。
それからまもなく、あしたは春の遠足という日に、久助君はじしゃくをさがすため、茶だんすの引き出しをみなひっぱり出して、いろんなガラクタのなかをかきまわしていた。すると、なかから、太郎左衛門が持っていたのと同じゾウゲのまるい道具が出てきた。
「うちにも、これがあったんだなァ」
といって、おとうさんにきいてみると、それは、いぜんたばこをのむ人が持っていた、火ざらというものだそうである。そのさらの上に、まだ火のついているすいがらをのせておき、つぎのたばこにすいつけるための道具なのだそうである。