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いぬとふえ

犬と笛

芥川 竜之介

年轻的樵夫笛子吹得太好,山神现身送礼。他不要金银偏要一只狗,结果得到能嗅出千里之外的神犬。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,752 字 · 16 页

青空文庫

ところが不思議な事には、それと同時に、雲で埋まっている谷底から、一陣の風がまき起りますと、その風の中に何かいて、

「髪長彦さん。難有う。この御恩は忘れません。私は食蜃人にいじめられていた、生駒山の駒姫です。」と、やさしい声で云いました。

しかし御姫様は、命拾いをなすった嬉しさに、この声も聞えないような御容子でしたが、やがて髪長彦の方を向いて、心配そうに仰有いますには、

「私はあなたのおかげで命拾いをしましたが、妹は今時分どこでどんな目に逢って居りましょう。」

髪長彦はこれを聞くと、また白犬の頭を撫でながら、

「嗅げ。嗅げ。御姫様の御行方を嗅ぎ出せ。」と云いました。と、すぐに白犬は、

「わん、わん、御妹様の御姫様は笠置山の洞穴に棲んでいる土蜘蛛の虜になっています。」と、主人の顔を見上げながら、鼻をびくつかせて答えました。この土蜘蛛と云うのは、昔神武天皇様が御征伐になった事のある、一寸法師の悪者なのです。

そこで髪長彦は、前のように二匹の犬を小脇にかかえて御姫様と一しょに黒犬の背中へ跨りながら、

「飛べ。飛べ。笠置山の洞穴に住んでいる土蜘蛛の所へ飛んで行け。