轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

12 一九四五年(昭和二十年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,583 字 · 240 页

青空文庫

二十五日のような(火)しかられかたをしたり、声も出ないようにべそかき面になったりするようでは、まだまだであると謙遜しなくてはなりません。ユリの不揃いな成長、アンポンぶりは、時にあなたを苦笑させ、時におこらせ、奈良の薬師寺の国宝の四天王の眼のように四角い四角い眼で見られるとき、ブランカは、どんなにちぢみ上るでしょう。口答えも出来ないほどちぢみます。そして、小さな丸いきんちゃくのようにちぢみ乍ら、心の底でびっくりしてあなたのシ、カ、ク、イ二つの眼を見ます。ああ昔の芸術家は、何と立派なモデルをもっていたものだろう、これは四天王にそっくりだわ。本当にそのままの、可怖い四角い眼だわ。四角い眼のまわりに睫毛があんなに生えていて、そう思って息もつかず見つめます。

あの本のことはごめん下さい。お母さんのお手紙の調子で出しにくいようになってしまって。出しにもって行った人が、不受理で戻ったりしてそのままになってしまったから、あなたに出しましたといったことになってしまいました。

島田行は、こんどはわたしとして大乗気です、もうもってゆく包みもこしらえ、もし途中の夜歩くといけないからカンテラまで用意しました。