轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
考えて見ると、私は十年目位にひどい病気をして居ります。一九一八年、二八年、三八年。そして、それがいつも年の暮ごろから正月にかけて。奇妙です。その上、一つの病気の後に生活が或変化をうけて来ている。今度の後のことはまだわからないけれども。今度の病気のやりかたは以前のどれに比べても結果はプラスだけだから、生活に変りが生じたとしてもやはりプラスだけだろうという気も致します。二八年から九年にかけて肝臓炎をやったときは、内面的に大きいプラスを獲たが肝臓は半死になってのこったのですものね。今度のように生涯の禍根を断ったというのではなかった。
体の調子は良好で、この前の手紙に書いたひどい疲労感はごく微かになりました、ただ、夜夢を見るの。これは私としては大変珍しいことで注意をひきます。何か不安という程ではないがアンイージーな夢を見る。そこで心付いて、もうすこし傷が丈夫になったら眠る間腹帯はとることにしようと思います。しっかりしまっている、そのため何か圧迫感があり実際圧迫されていて夢を見るのでしょうと思う。夢はとりとめなくて、昨夜見た夢はどこかアメリカの植民地で、ポプラーの大変奇麗な緑したたる並木道があり、そこを通りぬけてポクポク埃っぽい道へ歩いて出たら、むこうから人力車が来る。