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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
(益※(二の字点、1-2-22)よく、という意味)。〔中略〕
何と私たちは尻重でしょうね(この複数は、あなたと私というより、私程度の誰彼のこと)人間よりも動物らしいでしょう。生活にあるはっきりとした美しさというようなものの味い。非常に高い程度の簡明さ。それは決して単純ではない。亜流的文学は、この頂点を目ざさず、紛糾の現象的追っかけに首をつっこんだきりです。はっきりとした美しさの現れるためには欠くべからざる集注力、統一力、ひっぱる力。えぐさもまたその一つとして含まれていると思われます。そういう情熱の湧き得る人生の源泉はどこにあるかということ。ここの究明に至ると、そこにある新鮮さは不死鳥的なものがあります。
ね、私の宿題の表も些か形式からその本質へすすみつつありますね。
○達ちゃんから手紙が来ました。私の書いたのへの返事。丈夫にしているそうです。慰問袋着のも翌日。北京官話と苦力の用語とはちがうがあの本有益の由です。
○ロンドンの本やセッカア・アンド・ワーブルグ Secker & Warburg からカタログが来ました。又写してからお目にかけましょう。