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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

では二十一日ごろ又書きます。二十日に会っての様子も。呉々お大切に。風邪をひき易い暖かさですから。これから寿江子に手紙かいて、お母さんをお迎えする仕度をさせます。

四月二十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 広島駅より(はがき)〕

四月二十日午後七時十五分すぎ。(細かくは明日手紙で。)

今隆ちゃんに一番しまいの面会をすまして広島駅にかえってきたところ。徳山行が八時二十分なので、お母さんは駅の待合室にお待ち頂き、一寸郵便局へ来てこれを出します。今日こちら降ったりやんだりの天気でしたが、十時ごろ連隊にゆき、買物不足分を補充して三時すぎから六時までゆっくりと話し、隆ちゃんもお母様も大満足で何よりでした。あなたからの電報か何か待ち心のようでしたが、こちらの電報御覧になったかしら。

四月二十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 山口県島田より(封書)〕

四月二十一日  第三十三信

さて、きょうは沢山書くことがある日です。この手紙のつく前二十四日に寿江子があらましの様子申しあげましたろうが、十八日づけのこのお手紙、速達で二十日につきましたがそれはもう夜でね、母上と広島に行っていた留守。