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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
の)お話していたテーマでは困ること話し、文学についての感想十五枚ぐらい来月に書くことにきめてかえりました。そしたら栄さんや稲ちゃん、お母さん一日ぐらいおのばしになるだろうと思ったと云って来ました。惜しかった。皆の忙しい時期でしたから。二十六日―七日は。栄さん、お母さんにあげるつもりだったと、いいセルの前かけをもって来てくれていました。島田へ送る由。皆いろいろ心くばりしてくれます、そして、呉々もあなたにお大切にということでした。
去月十三日以来、しず心なかったから、こうして机に向うのもうれしい。うんと本がよみたい。お母さんのおかげで、体の工合もどの程度もつか、相当もつことが確められたのでうれしく、盲腸切ったこと、早ね早おきのこと、やはり大した効果と感じます。そして更に、しんから頭をつかうのでない疲れは、肉体にも何と一時的疲労としてしか及ぼさないかということもおどろかれました。足でのつかれ、のりものでのつかれ、グーと朝までねて馬鹿のような単純な頭で、ケロリとしてしまう。書いているときそのつかれ、緊張、全くそれとはちがいます。
これから当分火・金であるとすれば、こうしましょうではないの。