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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

特に半島の人々との交友という点に着目したりするところに或不自然があると思います。そんなことを書こうと思います。

それを書いたら本読み。もう少々で第一巻終り。分業というようなことでも大ざっぱに考えているだけであったのに、いろいろわかり面白うございます。それに又文学的と笑われるかもしれないが、この本の構成の立派さが実に屡※(二の字点、1-2-22)感歎をひきおこします。文学作品の構成というものは、つきつめると、一人の作者が、その現実の諸関係をどう見ているかということの反映であることが、こういう違った例で一層確められます。その展開の方法、掘り下げの方法、そして又再び発展してゆく動的な思索。偉いものですね。一口に云えない美しさ畏しさがあります。分業についてもプラトーンなどが「人が才能に応じて、適当の時期に、他の仕事に妨げられることなく一つの仕事だけをすれば、一切のものはより豊富に美しくつくられる」という点について肯定しているのと、科学として存在しはじめたばかりの経済学が、当時の分業の性質の上に立って、どこまでも量と交換の場合の価値からだけ問題を見たということ。