轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
町長選挙のとき、一人の一番てこずらせが全く大人のひどい宣伝法をまねて、コロニーの牧牛や馬に自分の名をかいて「選挙せよ」とやったり、急ごしらえの楽隊で選挙場へくりこんだり、そういう大人の模倣としての子供のわるさをもっと落ついて描いて行ったらよかったでしょうに。「人生案内」を私は出たり入ったりでつい見なくてしまって残念です。比較になりませんでしょう、そう皆云っている。
きょうも雨。きょうは又日比谷休みですから、一日机に向う仕事します。『婦人公論』で十二月号の口絵に、いい家庭をスイセンするのですって。私にもどこか一つ選んでくれとのことで、誰がどんな人の家庭選んだかきいたら、よくわからないが小林一三の家庭をえらんだ人がある由。吉屋信子は板垣直子の家庭の由。フームと感服してしまいました。大したものだと思って。板垣は信子の小説の悪口を十年一日云いつづけて来ているひとですから。なかなか通俗作家の心理洞察のタイプがあらわれていて面白いでしょう? 娘は女学校以上の勉強させない、という父の意見も、信子女史にはいい父の意見なのでしょうか。
ともかく、私はどこの家庭を選ぼうかと考え、よくよく考えたら、家庭というと、何となし父母子供犬まで揃って、暖くきて苦労がなくて立身していて、というような条件に立ってえらばれているが、果して、