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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

十九日の電報への御返事だけをとりいそぎ。五日におめにかかってのち、八日にゆきお目にかかれず、又九日にゆきやはり同じ。十二日の火曜日もお会い出来ずでした。十六日に行こうとして風邪気味でゆかず。又明二十日にゆきます。栗林氏は十九日にも十五日にもゆきました。

十二月二十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕

十二月二十一日  第百十五信

十九日の電報へのハガキ、御覧になりましたか、もう。あの日は富士見町、四谷の病院とおせいぼやお礼にまわって、島田のお母さんのものを買ったりして、林町へまわり、うちへ電話かけたらデンポーだとよんでくれたので、すぐありあわせの毛筆でかいたのでした。

御様子はいかが? きのうは(二十日)すいていて、すぐ番号が来てほどなくそちらからのお返事が来て、十一時すぎ家へかえりました。ことづけをきいて、ああそうですかというとき、やっぱりある顔になるのがわかって自分で笑えました。それでいいとしているのに。そう思って初めっからいるのに、可笑しいわね。

この前の手紙は十六日にかいて居ります、むろんついているでしょう。富士見町は、いつからか云っていらしただけです。