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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

一九一四年夏というのが最後の三冊を占めるのですがどこまで訳出し得るでしょうか。様々の点で勉強になる小説です。

さて、十三日には何を下さるのでしょう。きょうユリに、何が欲しいかいとおききになったのね。どういう言葉で答え得るでしょう。

三日。

きょうは曇って又寒そうな日になりました。

きょうは寿江子の財政整理のために林町へ行ってやります。兄妹は、そういうことをこれまでさし向いでやって、両方世の中知らず、主観的で感情的にばかりなっていたから。財政上の手腕は私は御存知のとおり皆無に等しいが、立てるべきもの、二次的なものとの差別のわかるところで、マア何かの足しになるのです。

原さんが赤ちゃんを生んだの(で、)というより生んだのを見て、大変赤坊を生みたく感じました。面白いものね、この間割合ひどい病気して、そのために感覚的にそういう感じがわかるようになって来て、そのアッペタイトのようなものはああ仕事したいという欲望に結びついて、何か活気ある情感を漲らします。感情や感覚の成長、感性の精神力への融合の多様さや豊富さ。私たちの精神がつよい生命力をもっていて、足りなさの感じからでなく、溢れようとするものの側から、一層のゆたかさとして、私がそういう感じをも体得するようになり、女としてたっぷりさを増して来ているということは、何と