轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
お体がいくらか確りしたように見えたそうで、本当におめでとう。そして、遠大な計画で語学をやっていらっしゃるらしく、結構ですが、叱言はきっと日本語以外では仰言らないでしょうね。外国語が達者な人でもフッと腹がたって悪態をつく時は、思わず「バカヤロウ」と云うわよ。
足袋のこと承知しました。何とか工夫して裏をつけお送りします。本のことも判りました。
今日、お手紙を戴いたから、昨日のこと以外の用事も判りました。島田への本はその通りで結構です。前知らせなしに送った本は、家からではなくて、『ギオン』を貸してあった人が、いい本だと思って送ってくれたのだそうです。カロッサ全集は、二つの本屋から出ていたらしいけれど、どちらも纏まって家にはなく、一冊ずつ集めています。
間二日飛んだので、この辺は昨日の絵葉書と重複してしまいました。
今日も曇った時雨空ですね。月がもう下弦になりました。二十日から二十三四日迄毎晩明月で二階の東の窓から高いさいかちの黒い梢と屋根屋根がその光に照されていました。私は窓を開け、月光を一杯に差込ませて、然し寒いから境の襖を閉めておくと、注ぎ込む月の光は、音にたつような感じでした。