轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
の大作を見たときは何だか其が描いてあるという感じなんかしなくて、――絵の限界が分らないのね――その世界がそこに在るという気持、自分がその中に我もなく吸いよせられる感じ、逆に云えば、見た、見ているという広々として人生的にリアルな感じしかないのです。
これは何心なく話していて、自分でおどろきを新たにいたしました。レムブラントの内面のひろさふかさ、人生への誠実はそんなだったのね、不朽の大家たる全き本質です。
いきなり人生にひきこむような文学は少い。トルストイがえらい、バルザックがえらいという、そのえらさが多くは文学という人生の一局面からだけ云われるのね。特に小さい人々の側からいう時。芸術家の時代の相違のみならず、バルザックよりはレンブラントが上です。フーシェ伝(ツワイク)をよむと、バルザックの世界の渾沌雄大醜悪可憐は即ちあの時代のものであったと思います。バルザックは芸術家として根本の態度に、真似ては今日の作家が迷路に入る要素があるが、レンブラントの態度は、時代の叡智に掘りぬける本質のものです。
イタリーが盲爆で多くの古典美術を失いました。それらは世界の宝でした。