轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
十一月八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(小山敬三筆「高山雪景」の絵はがき)〕
十一月八日。どてらを着て、毛布をひざにかけて「幻滅」よみはじめて居ります。この作家の書きぶりが、七年以前よりも親しめます。そして、この作品が全く「描写のうしろに寝ていられない」筆でかかれ語られ、滔々として大河の如くあるのを理解します。ふだん着からその人の匂いが、じかに鼻に来るように、生活の匂いがします。それはいい気持です。そして、どうせ描写のうしろにねていられないなら、この位滔々たるものであってほしいと思います。
十一月十八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕
十一月十八日
火曜日には何だかうつけたようにしていて気持がおわるかったでしょう。御免なさい。私にとってきいたことがショックだったので、あすこへ行くまでのうちに自分の中に落付かせることが出来なかったのよ。その上、用事が足りていなかったから。重なっておいやだったろうと思います。
金曜日の夜電話で日曜に来ないか、という招待でした。両家から。どうもそのときはあちらでプランがあるらしいので、久しい前から云われていたことだし、寒くならないうちきれいな樹々の色も見たくて行く約束しました。