轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
何処かに引掛っていたらしい皺があってそれでも着いたのは感心でした。年の暮にあたってこの手紙には、色々のねぎらいや親切な贈物が籠っていたのに、私は、二十四日のパニックに就ての修養談が一番お終いで、年を越したのは残念でした。勿論、謹聴致しましたが、ああ云う年の暮には、やっぱり、二十八日に書いて下すったような心持もほしいわね。くれぐれもありがとう。
オリザビトンは飲むことにしました。そんなに効くのなら、服んで一日も早くこの眼のマクマクがなおしたいから。今、うちに二三ヵ月分は有りますから、間にこれを当分続けてみましょう。
和独は箱付きかどうか判りませんが、スエコの伺ったのではそのまま間に合せて下さることになったのでしょう。(スエコは意地悪で「ソノママ、マニアワセテ」と早口に続けて云ってみろと云います、ひどいわね。「隣の客は良く柿食う客だ」ではあるまいし。)
この頃は養生訓三ヵ条が実によく守れています。それと云うのも三、四月になって東から西への気流が良くなるにつれて、望みもしないものが天から降って来て、火事場騒ぎなど起らないうちに、一度是非そちらへ行きたいと思い、そのためには、もっと良くなって乗り物に乗れるようにならなければならないから。