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げんだいのさじゅつ
現代の詐術
「個性 第一巻第一号」思索社、1947(昭和22)年12月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,471 字 · 25 页
、おのずから中世となる。蜂須賀小六はもう八方に野武士から一国一城のあるじとなりかけているのである。
パンパン座やマーケット座や隣組座や従業員組合座が中世的であるとすれば、ヤミ屋は個人的である点で、まだ、いくらか古代的であり、原人の勇猛心を必要とする。
けだし古代というものは、人間がその原罪とか悪と戦ったもので、人間はすべて罪人であり、救世主に縋らずして自らの罪を救い得ぬ迷える羊であるけれども、中世の徒党精神には原罪がきれいに切り放されており、自らの罪を自覚する必要もなく、たゞ自分の権利を主張すればよい。だから従業員組合座もマーケット座も原罪の自覚などに関するところは毛頭ないが、ヤミ屋の方は古代だから罪と争う。大いに勇猛心がいるのである。
ヤミ屋がいゝか、座がいゝか、いったい、どっちがいゝのであるか。両方ともに、よろしくない。しかし、ともかく、黒白をつける必要があるではないか。
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狸御殿の殿様は法廷でうまいことを言っている。殿様曰く、自分は商品を納める約束で金を貰った、たまたま当にしていた紙がすぐ手にはいらず、約束を履行しないうちに捕まったゞけで、もうちょッと時間があればやがて約束を履行し得た見込みであり、したがって、合法的な商取引であり、たまたままだ約束を果していなかったゞけのこと、