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げんだいにほんのしそうたいりつ
現代日本の思想対立
戸坂 潤
「現代日本の思想対立」今日の問題社、1936(昭和11)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 页
の一節には、「天皇は統治者にして国家機関に非ず」という説は不完全だとして之を排斥し、「統治権の主体は国家なり」、「天皇は之を総纜する自然人なり」と云い、「天皇を国家機関と云いて誤る所なし」と云っているが、この点どう返事をするか、という質問である(『東朝』一九三五年八月二十五日付)。
なる程政友会の論鋒は相当鋭いようだ。この処政友会は甚だ得意のように見える。美濃部博士もどうやら司法処分になるらしく見えて来た(但し起訴説に対する反作用が有力になって来て起訴猶予)、一木枢相も年内には辞職しそうな気配が見え始めた。政友会の党是が着々として効を奏しつつあったわけだ。わが党の兵農両全主義、いや国防産業両全主義は、軍部の国防主義・反軍反対主義・と同じ武歩を進めるものだ。一時心配したファッショ的な議会政治否定の動きもどうやらおさまったらしく、軍部や在郷軍人が議会政治尊重の方針を明らかにし出した。そのためには選挙粛正というスローガンも我慢すべきだ。官製政党の造出や何かでなく、又既成政党の打倒でない限り、粛正選挙は大いにわが党の力を借りねばなるまい。一そ、この粛正によって地盤の協定が出来れば、選挙が安上りというものだ。