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げんだいにほんのしそうたいりつ
現代日本の思想対立
戸坂 潤
「現代日本の思想対立」今日の問題社、1936(昭和11)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 页
かつての存在論的立場から唯物弁証法的立場をとってきた最近の戸坂潤氏の『科学論』も注目されていい。徳川時代の科学の考証乃至研究では、九大の桑木※(「或」の「丿」に代えて「彡」、第3水準1-84-30)雄博士、『日本哲学全書』編纂の三枝博音氏など、目立った存在だ。
生物学方面でもまた、相当の業績が挙げられている。起こりは古いが(一九二四年頃)末梢神経生理学の問題に、慶大の加藤元一博士の神経不滅衰伝導説があるのはあまりに有名だ。昭和十年、世界生理学大会が「条件反射」で有名なパーヴロフを議長としてレニングラードで開かれたとき、「日本の学者のこの素晴らしい実験」が、世界の権威の前でなされ、「すべてか、無か」の標語を生んだとまで云われている。遺伝学方面に、京大の駒井卓教授の『双生児の研究』、木原均教授の『ゲーム分析』、『性の問題』、『ゲンの研究』があり、菊の細胞学的遺伝学の研究に下斗米氏がいる。広島文理大の平岩馨邦氏の無脊椎動物の性に関する研究も亦有名だ。東大の田中茂穂博士の日本産魚類の分類や牧野富太郎博士の日本産植物の分類――本年度朝日賞受領者の一人――も亦有名だ。