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だんじょこうさいよりかていせいかつへ
男女交際より家庭生活へ
宮本 百合子
「女性日本人」1922(大正11)年3月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,488 字 · 35 页
あらゆる困窮の裡にあって、変らぬ助手とし、友とし、愛人として暖く男子の生涯を護った女性に、彼等祖先は、真個のノストラ・マーター(我等の母)の永遠性を感得せずにはいられなかったのです。まして、その時代には、移住した男子の数より遙に女性のそれは少なかったでしょう。
それ故米国に於ける原始女性尊重の真意とでも云うべきものは、婦人を実力に於て認め、人格価値の上からは半歩も男子に譲るものではないと云う事実的な結論に加えて、彼等一流の光彩あるロマンティックな輝を添えたものであったのです。
斯様な社会状態は、長年の間に、他国に見られない女性の自由な発達を遂げさせました。天分があり、才能があり、而して意志のある者なら、自分の望む限り、学術研究に携っても実務に就ても発展することが出来る。完く一箇の自由人、独立人として何者にも制せられず、天職と自覚した方針を戴いて何処までも努力出来ると云う事実は、一般女性の胸に小気味よい覇気と、独立心とを育てました。
娘は、先ず東洋のように妻になり母になるべきものと云う概念を植付けられる前に、人として如何に生活すべきかを考えさせられます。