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はっくつしたびじょ

発掘した美女

坂口 安吾

「講談倶楽部 第五巻第四号」1953(昭和28)年11月10日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,882 字 · 29 页

青空文庫

梅玉堂は命のちぢまる思いをしたのであった。彼は戻ってくると、云った。

「とびぬけて利巧な娘だなんて、笑わせるじゃないか。不良少女だよ」

「そんなこと、あるもんですか。ボクは彼女と話を交したから分ります」

「バカな」

「お父さんは何を見てきたのです?」

「オレが見たのは裸体じゃないから、お前のように目がくらみゃしないのさ」

と、梅玉堂は言葉を濁してごまかした。からかわれたのを正直に白状する勇気がなかったのである。

そこへ少年がやってきた。お盆の上に蒸したジャガイモを幾ツかのせて、彼は三人の大人をいささかも怖れる様子なく、

「これ食べて下さいとさ。それから、兄さんだけお茶一しょに飲みましょう、だとさ。おいでよ」

「そうかい。待ってよ」

一夫は二ツ返事でタバコとライターを握って立ち上り、それから、ふと思い直して、いささかも悪びれるところなく学生服に着代え、二人を尻目に悠々と立ち去ったのである。

「兄さんだけ、ですッて。バカにしてるわね」

旅館の犬が庭にウロウロしているのを見ると、初音サンはジャガ芋をとりあげて投げた。犬は逃げてしまった。

すると、まもなく少年がきて、