轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はくとうのうた

白塔の歌

豊島 与志雄

――近代伝説――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,450 字 · 43 页

青空文庫

彼女は苛立って、しきりに泣いたり怒ったりしました。その機会に、柳秋雲は荘家から陳慧君の許へ戻ることになりました。

荘家へ来ました当時、柳秋雲は、その世馴れた態度と内気らしい寡黙さとがへんに不調和でありまして、眼差には冷徹ともいえるような光を宿していました。然し間もなく彼女は、荘家の温良な雰囲気になずんできまして、その態度には快活さが加わり、その寡黙さは要領を得た言葉と変り、その眼差の光は和らいできました。荘夫人は彼女に興味を持ち、侍女とも娘分ともつかない地位に置きました。美しい彼女の顔立は、横から見れば※(「臣+頁」、第4水準2-92-25)のとがりが目立って怜悧そうであり、正面から見れば頬のふくらみが目立って柔和そうでありました。

「あんたは時おり、別々な二人のひとに見えますよ。」と荘夫人は微笑して秋雲の顔を眺めることがありました。

その別々な二人のひとが、やがて、一人のひとにまとまって、新時代の若い女性を形造るようになりました。荘家の温良な雰囲気はまた新時代の自由性をも許容するものでありまして、荘太玄の高い学徳を山に譬えれば、その麓には、荘一清を中心にした新新文芸一派の若芽が自由に伸びだしていました。