轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はくもくれん
白木蓮
豊島 与志雄
「芸術」1947(昭和22)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,039 字 · 24 页
小秀の方は、身体で稼いでいる芸者のこととて差し障りはないが、石塚はへんに照れてしまい、やがてカツミに姿を見せなくなったらしい。――そういうことをした桃代の気持ちが、私には分らないのだ。
彼女の顔をじっと見ると、彼女もたじろがず見返してくる。
「君はまったく、おかしなひとだよ。」
「どうして。」
「喜美ちゃんのこととなると、すぐ夢中になるからね。」
「妬けるのよ。どうやら、同性愛みたいだわ。」
「ばかなことを言ってる……。」
「いいえ、ほんとうよ。わたしの方が真剣だから、男の浮気から護ってやるの。ねえ、お上さん……梶山さんだって、浮気だからだめよ。」
「浮気でなかったら、どうする。」
「うそ、うそよ。ほかの女とだって、分りゃしないわ。」
「ほかの女と浮気なんか、するものか。」
「決してしないの。」
「しないよ。」
「じゃあ、わたしとなら、どう。浮気しないの。」
「そうね、君となら、そりゃ分らん……。」
「あとで後悔するわよ。」
「君こそ、あとで後悔しなさんなよ。」
お上さんは、空の銚子を持って席を立った。
「まあまあ、お静かに願いますよ。」
食卓に肱をついてふらふらしてる私の肩を、桃代は捉えて、ぐいと引き起すのだ。