轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しろへびのし

白蛇の死

海野 十三

「新青年」博文館、1929(昭和4)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,881 字 · 24 页

青空文庫

だが、なんという奇怪な事件だろう。お由は露路に三分間ほど一人で立っている間に、何者にか巧妙な手段で、一つの傷も残さず殺害されていた。その屍体は土岐と国太郎の手に依って空地へ運ばれたが、翌朝になるとそれが一枚の布も纏わずに投出され、しかも何者にかその四肢を切断された上持去られている。考えように依っては、痴情の怨みか何にかでお由を殺した最初の犯人が、なお飽き足らずに屍体を運ぶ二人の後を附け、其処で再び残忍な行為を犯したとも思えるし、或いは空地に棄てられた後お由は偶然に蘇生して、通り合せた何者かに再びこの無惨な殺害をされたとも思えぬ事は無い。

兎に角、この白蛇のお由の不可解な謎の屍体は、忽ち土地の警察は言うまでも無く、警視庁強力犯係の大問題となって、時を移さず血眼の大捜索が開始された。お由の屍体は直ぐに大学病院に運ばれて解剖に附されたが、其処からは何等犯罪的な死因は得られず、或いは一種の頓死ではないかとさえ言われたが、屍体損壊の点から見ても、矢張り他殺説の方が一般に主張された。

そこで屍体は一時亭主の吉蔵に下げ渡され、今戸の家へ親戚一同が集ってしめやかな通夜をする事になったが、其の席上で端なくも意外な喧嘩が始まってしまった。