轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ゆり

百合

芥川 竜之介

七岁的小男孩听说邻居发现了罕见的二本芽百合,连饭都顾不上吃就想去瞧。那种孩子气的冲动和诱惑,谁还记得?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,400 字 · 9 页

青空文庫

彼はその畦を覗きこんだ。そこには金三の云った通り、赤い葉を巻いた百合の芽が二本、光沢の好い頭を尖らせていた。彼は話には聞いていても、現在この立派さを見ると、声も出ないほどびっくりしてしまった。

「ね、太かろう。」

金三はさも得意そうに良平の顔へ目をやった。が、良平は頷いたぎり、百合の芽ばかり見守っていた。

「ね、太かろう。」

金三はもう一度繰返してから、右の方の芽にさわろうとした。すると良平は目のさめたように、慌ててその手を払いのけた。

「あっ、さわんなさんなよう、折れるから。」

「好いじゃあ、さわったって。お前さんの百合じゃないに!」

金三はまた怒り出した。良平も今度は引きこまなかった。

「お前さんのでもないじゃあ。」

「わしのでないって、さわっても好いじゃあ。」

「よしなさいってば。折れちまうよう。」

「折れるもんじゃよう。わしはさっきさんざさわったよう。」

「さっきさんざさわった」となれば、良平も黙るよりほかはなかった。金三はそこへしゃがんだまま、前よりも手荒に百合の芽をいじった。しかし三寸に足りない芽は動きそうな気色も見せなかった。

「じゃわしもさわろうか?」