轻松读懂日语经典作品
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ひゃくゆきょう
百喩経
岡本 かの子
「三田文学」1934(昭和9)年11月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,474 字 · 21 页
「あたしゃ、でたらめに塩をつけたらと云ったのに、あんたはほんとうに塩をつけて喰べたのね。なるほど男に塩をつけるってそうするものなのね」
その晩おかみさんは亭主に云った。
「へんなことがあるんだよ。おまえさん。歯朶子の情人があたしのようなものを口説くんだよ。本気でだよ」
安ウイスキーを嘗めて居た亭主は全身に興味の鱗を逆立てた。
「そいつあ、面白えな。色魔だな。うまく煽てて石膏の一つも売りつけてやれ。売りつけねえと承知しねえぞ」
その翌朝いやいや亭主に連れられて売付ける石膏を極めに物置へ行ったかみさんは、勇ましい希臘の武将の石膏像の一つが壊されて居るのを発見した――ごく臆病に肩の先だけちょっと。
愚人集二牛乳一喩
愚人は客が来るまで日々の牛乳を搾らないで女牛の体内にためて置くつもりだった。いよいよ客が来た時愚人は女牛の乳をしぼったがやはり一日分しか出なかった。
夫の愛は日に日に新鮮だった。血の気を増す苜蓿の匂いがした。肌目のつんだネルのつやをして居た。甘さは物足りないところで控えた。
それで保志子は夫の愛を牛乳に感じて宜かった。
新婚後十月目。
めずらしく三つ押し並んだ休日があった。