轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひゃくしょうやのすけのはなし

百姓弥之助の話

中里 介山

01 第一冊 植民地の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,621 字 · 99 页

青空文庫

に角、農業はやって行けたのである、そうして相当着実でもあり余裕もある中堅農家が相当に存在し得たのである、一体農業というものにだけは、すべてが自給自足出来るようになって居るのが特長では無いか、廃物というものは一つもなく、強いて外来物を呼び入れなくとも、行けば行ける性質のものではないか、改良と云い進歩というのは、現在あるものを科学化し或は能率化して行けば、それでよろしいのでは無いか、例えば下肥の如きも、これを相当科学化して乾燥した固形物とするか、或は粉未として、感じにも取扱いにも効能にも相当の増進率を持たせる、それから蒔物の調節、麦を蒔いたあとへ陸稲とか、そのあとへ何とか、然るべく排列の適否を研究し、金を懸けないで頭と労力を上手に働かして、成功を見るようには出来ないものか。

弥之助はこの新百姓に取り懸かる時、この事を一農者に尋ねて見るとその人は、言下にこれを斥けて言った。

「それは駄目です、今時の百姓はうんと肥料に金を懸けて、うんと収穫をあげるようにしなければ、やって行けないです」

「でも昔の農業は、そう金を懸けずとも立派にやって行けたではないか」

「そりゃあ昔と今では違います、昔はせいぜい一反歩二石も取れれば上々だったのが、今は五石取り十石取りなどという事になって居るです、昔とはてんであがりが違います」