轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひゃくあしちがい
百足ちがい
山本 周五郎
「キング」大日本雄辯會講談社、1950(昭和25)年8月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,491 字 · 56 页
悪口を云えばちんくしゃ的であるが、褒めて云えば愛嬌たっぷりで、特に眼と唇が吸いつきたいように愛らしい。
「ちょっとお立ちになって、ちょっと、なにも致しはしませんから、ねえ、お立ちになってよ」彼を立たせて、自分が脇へぴったりと身を倚せて立って、ふり仰いで眼をまるくする、「まあずいぶん違うのね、秋成さまはお立派ねえ、わたくしこんなにちび、恥ずかしいわ」
要するに背較べで、又四郎としてはくさらざるを得ない。背較べだけではない、足と足を押しつけて較べたり、手の平と手の平を合わせて較べたりする。これを幾たびとなく繰り返して、そのたびに眼をくるくるさせて「まあ驚いた」と云って顔をきらきらさせるのであった。
――いったい江戸では子女の教育方針について、どのような基準があるのであろうか。
又四郎はしばしばこう思ったくらいである。
「わたくし千本松のお話知っていますわ」或る夕餉のとき、給仕をしながらみつ枝がこう云って、肩を竦めて、くすっと笑って、いたずらそうな眼でこちらを見た、「三月経ってからいらしったのでしょう、御馬廻りと扈従組の喧嘩に、……両方から三十人ずつも出て決闘をしたんですってね、貴方はそのとき三月も経ってから、ほほほほ」