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しゃかいじひょう
社会時評
戸坂 潤
「文藝春秋」1933(昭和8年)年6月~1937(昭和12)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 页
その意味は実は、工業の農村化なのだそうである。工業を都会に集中しないで農村に移植しようというらしい、少くともそういう結果になりそうなのである。こういう工業の農村化と例の百姓道とどういう必然的な連絡があるか、一寸吾々には判らないが、夫はとに角として、どうしても農村化し得ない工業があるということは農相と雖も否定出来まい。そういう工業があるどころではない、元来が工業というものがそういうものなのだ。処で問題がここまで来ると、今度は多分、中島商工大臣あたりが登場して来なければならなくなる番だろう。併し耕地の換算や国粋建築にとって仇敵のようなメートル法を振り翳す商相のことだから、問題の調子は大分変って来るに違いない。商工大臣が何かの間違いで有力になどなると、百姓道の代りにプロレタリア道などがのさばり出すかも知れない、そうなっては日本もお終いだ、ブルジョア道はこの頃すっかり評判を悪くしているから安心だが心配なのは百姓道が今度は労働者道などにまで下落して来わしないかということである。(一九三四・一・七)
(一九三四・二)
荒木陸相の流感以後
一、エチオピアのプリンセス