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しゃかいじひょう
社会時評
戸坂 潤
「文藝春秋」1933(昭和8年)年6月~1937(昭和12)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 页
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今年の工芸は種類が多くて賑かだ。安い絨氈が傑作である。芹沢と云う人は立派な図案を創る人だ。
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春陽会は国展から見ると、ひどくダラシがない。もう少し近頃流行の厳選に願いたいね。
洋行帰りの下手糞ばかり沢山あっても景気は出ない。
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別付貫一郎と云う人の伊太利風景数点が一ばんよろしい。会友中の洋行帰りではこの人が良い。鳥海青児はいかにも汚い。加山四郎はいかにも拙い。
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出品者の洋行帰りじゃ、画因が古臭くて、乾燥しているが、大森啓助と云うのが、腕は相当たしかだ。他の連中は申合せた様に、南仏の巴里郊外を描いて、まごまごした筆の下手さ加減は、どうだ。外国風景の色の奇麗さだけでは、もう観る方も惑わされはしませんよ。
下手糞が面白がられる情なさ。
と云うのはどうじゃね。近来画壇の一傾向を云い得て妙だろう。
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春陽会と云うところは、恐ろしく会員の不熱心なところだ。長谷川昇先生一人気を吐いて、これに続くものは倉田白洋先生位じゃ。
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元老株は、日本画、※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)画と遊び、壮年会員は一向にいい作を並べて呉れない。