轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

わたしのつくえ

私の机

岡本 綺堂

「婦人公論」1925(大正14)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,912 字 · 4 页

青空文庫

わたしは十五のときに一円五十銭で買った桐の机を多年使用していました。下宿屋を二、三度持ちあるいたり、三、四度も転居したりしたので、殆ど完膚なしというほどに疵だらけになっていましたが、それが使い馴れていて工合がよいので、ついそのままに使いつづけていました。しかし十五の時に買った机ですから少し小さいのが何分不便で、大きな本など拡げる場合には、机の上を一々片付けてかからなければならない。とうとう我慢が出来なくなって、大正十二年の春、近所の家具屋に註文して大きい机を作らせました。木材はなんでもよいといったら、センで作って来たので、非常に重い上に実用専一のすこぶる殺風景なものが出来あがりました。その代り、机の上が俄に広くなったので、仕事をする時に参考書などを幾冊も拡げて置くには便利になった。

さりとて、三十七、八年も親んでいた古机を古道具屋の手にわたすにも忍びないので、そのまま戸棚の奥に押込んでおくと、その年の九月が例の震災で、新旧の机とも灰となってしまいました。新の方に未練はなかったが、旧の方は久しい友達で、若いときからその机の上で色々のものを書いた思い出――誰でもそうであろうが、取分け我々のような者は机というものに対して色々の思い出が多いので、それが灰になってしまったということはかなりに私のこころを寂しくさ