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かがくろん

科学論

戸坂 潤

「唯物論全書 第一巻」三笠書房、1935(昭和10)年10月18日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 页

青空文庫

(ブルジョア社会学)はコント的実証主義のものであるし、マルクス主義的社会科学は弁証法的唯物論のものである。カント主義的批判哲学からはR・シュタムラーの法律学やM・アードラーのカント的唯物史観やメンガーの経済学方法論が発生するし、ディルタイの解釈哲学は例えばE・カレルや我が国では高田保馬氏の社会科学方法論などに根本的に影響している**。等々。だが哲学の諸方法の対立に関する分析は、今の場合のテーマとしては広範に過ぎるし、問題を別な処へ持って行かなければならなくなるので、省略する他ない。

* P・アンドライは、諸科学、特に自然科学と社会科学とに共通な一般的方法があるとする立場を、方法論上の一元論と呼び、A・リールやJ・S・ミル、E・デュルケム、K・マルクスなどを之に数えている。之に対して、方法論上の二元論を採る例は、R・シュタムラーやG・ジンメルの場合だという(P. Andrei, Das Problem der Methode in der Soziologie, 1927)。――だが方法論上のこのような二元論が、今必要な科学論としては、不統一極まるものであることを、私は「三」