轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
くうちゅうふんぼ
空中墳墓
海野 十三
「新青年」博文館、1928(昭和3)年10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,986 字 · 28 页
其の中には真弓子と川股助手とを護送して来た矢口も交っていた。天文台は苦もなく占領され、台員一同はお気の毒ながら、一時地下室に入って貰った。外部から天文台への通信に対しては矢口にうまくごまかすことを命じた。真弓子と川股とは隣室に入って貰う。
「入りました、先生」
二十分許りして根賀地が叫んだことである。
私は躍る心を抑えて望遠鏡の対眼レンズに眼を押しつけた。眼前に浮び出づる直径五十センチばかりの白円の中にうつりいだされたるは鳶色の円筒であった。よくよく見ればそれは後へかすかな瓦斯体を吹き出している。急速度で進行している証拠は、少しずつピントが外れて来るので判る、おお宇宙艇。
「八千キロメートル」
根賀地が叫んだ。
把手をまわして見ると、宇宙艇の尾部に明かにそれと読みとれる日の丸の旗印と、相良の会社の銀色マーク。私は歎息した。
根賀地と計算をはじめる。相良の乗った宇宙艇の進路は、大体火星に向けられていることが、仰角と方位と速度から判った。だが、それには猶少しの疑問がないでもなかった。相良は、いつ只今の状態を自由に変えるか、こちらの方からは到底知れなかったし、六時頃その行手にあらわれる十五夜の月の影響が、一体どうであろうかを考えたのである。