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たけのさとびと

竹乃里人

伊藤 左千夫

竹乃里人「馬醉木 第六號」根岸短歌会、1903(明治36)年11月13日<br>竹乃里人「馬醉木 第八號」根岸短歌会、1904(明治37)年2月2日<br>竹の里人「馬醉木 第十一號」根岸短歌会、1904(明治37)年5月5日<br>竹乃里人「馬醉木 第十二號」根岸短歌会、1904(明治37)年7月15日<br>竹の里人「馬醉木 第十三號」根岸短歌会、1904(明治37)年8月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,338 字 · 29 页

青空文庫

のだ、君の犬に対する手段は、始めはナポレオンの兵法で後にネルソンの兵法に進んだのだ、どちらかといえば、ナポレオンは未だ敵を恐れているが、ネルソンはまるで敵を呑んでいる、君の犬に対する悟非常に面白い、孫子の兵法は戦わずして敵を屈するを最上の策としてある、君の悟りは大勢を観取して敵を相手にせぬところまで進んだのだ面白い、ナポレオン、ネルソン以上だアハハハハハ、戦争は知の至らざる結果である、藤原の保昌が袴垂に追われて笛を吹いていたのも、君が犬に吠られて平気で歩いていたのも全く同意義である、禅宗の悟りというのは少しそれとは違うのであろう、神子田や保昌などの行為は共に知勇の範囲を脱しないのだ、真の悟りというは知勇以上でなければならぬ、事の大小はとにかく、何事も悟るところがあってなすことは興味があって面白い、先から先と話のつくる期を知らずという有様で実に愉快であった。

〔『馬酔木』明治三十七年七月十五日〕

『竹の里人選歌』に対して、『ほととぎす』や『帝国文学』の批評中に、子規子の標準も年とともに進歩したのであろうに前年の選歌をそのまま輯て本にされては、かえって子規子も迷惑じゃあるまいか、とか、そんなことをしては子規子に叱かられはせまいか、などというような詞が見えるが、予が生前に子規子から聞いた