轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

りょくいのおんな

緑衣の女

松本 泰

「秘密探偵雑誌」1923(大正12)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,168 字 · 25 页

青空文庫

すると其処にはA夫人の他に従兄のリケットがいた。彼は常々A嬢に取入ろうとして執拗に附纏っている。A老人は予々リケットの不良性を持っている事を知って、家には出入を禁じてあった。それにも拘らずA夫人と共に、停車場へ着いたので、A嬢は烈しい言葉で詰問した事だけは記憶えているが、その後の事は何も知らず、気がついた時は手足を縛されて此処に監禁されていた、という事である。

「私は従兄のリケットを旅館へつれてゆく事を欲しなかったので、傍にいた自動車の蔭へA夫人を呼んで、相談をしました。その時大方魔酔剤を嗅されたものと見えます。何卒一刻も早く、旅館へ連れていって下さい。斯うしている間にも、父様の上にどんな恐ろしい事が起るかも知れないのです。」

二人は支配人の言でA老人の逝去った事実を知っているので、黙って顔を見合せた。ギルのかけた電話によって警察の自動車が時を移さず家の前についた。立しぶる宿の内儀さんを引立てゝ、一行は海浜旅館へ自動車を疾走らせた。

旅館の玄関へ着くと、一行はドヤと帳場へ入っていった。支配人は呆然として先に立ったA嬢の顔を瞶めていたが、

「これは大変だ。